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仙樹が、自分の点描画をもっとも表しているとして、感動した文章です。
点描による原風景
竹越仙樹の描く絵画世界には、現代の日本人が忘れ去ってしまった、或は見ようとしても見られなくつつある、日本の田舎の懐かしい原風景がある。
そこには茅葺きの屋根があり、竹薮があり、野の岬には菜の花が咲き、レンゲ畠が続き、稲穂が垂れ、柿が実る。子どもたちはトンボを採り、小川で魚を追いかけ、泥あそびに興じる。
受験戦争に追われる現代の子どもにはとても味わえない、至福の世界がある。谷内六郎や原田泰治に通低する素朴絵画、日本の童画の系譜が感じ取られる。
童画とは、単に絵本の世界に止まらず、絵画の持つ心因的要素を高めることによって、広く、心の絵画、大人の心をも解きほぐす絵画に熟成して行くものである。
点描という独特の技法に裏打ちされた竹越童画の世界が、再に密度を深め、訴求力を強めることを願って止まない。
現代童画会 常任委員 江口まひろ
「夢童詩」より
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